事例紹介
WORKS帝人株式会社様
帝人株式会社様
「デザインシンキング・ワークショップ」で新事業創出の活性化に取り組む
デザインシンキングとは?新規事業のアイデアを生み出す手法を解説
共感・多様性・プロトタイプの3要素と、ワークショップの進め方を代表の島本が解説します。
帝人株式会社様が語る、デザインシンキングの実際の効果
参加前の不安から実施後の変化まで、帝人様に率直に伺いました。
【実録】デザインシンキング・ワークショップ2日間のすべて
軽井沢で開催した1泊2日のワークショップの現場を、そのままご覧いただけます。
帝人株式会社(以下、帝人)は、創立100年を超える伝統ある企業である。創業時よりレーヨンをはじめとする化学繊維の製造技術を確立し、今日まで積極的なグローバル展開を行っている。現在は化繊の他にもマテリアル、ヘルスケアなどの主軸事業を抱え、ポストコロナの厳しい世界環境の中で売上高1兆円を突破している。主軸事業周辺の新規事業創出や人材育成にも意欲的に取り組む企業としてよく知られている。今回は帝人が新規事業創出に向けて私たちクリプトコンサルティングと共同で2023年9月に軽井沢で開催した「デザインシンキングワークショップ」について、帝人地域包括ケア事業部門 デジタルイノベーション企画推進班の鈴木真吾様と上杉研太郎様にお話を伺った。
経営上の課題
- 帝人が考える新規事業のアイディアにそもそもニーズがあるのかを把握したい
- マネタイズ可能なアイディアを創出し、サービスリリースまでスピード感をもって進めたい
- 新規事業を推進する社内メンバーの一体感を醸成したい
課題解決に向けたクリプトコンサルティングの支援
- 新規事業アイディア創出に向けたデザインシンキングワークショップの企画・開催
- コンサルタントとして、創出したアイディアのビジネス・マネタイズモデルを策定
- ワークショップ開催後も引き続きアイディアのブラッシュアップを伴走型で支援

支援の成果
- 想定ユーザーの生の声の収集/アイディアへの反映
- リアリティを持ったマネタイズ・ビジネスモデルの策定
- 社内メンバーの一体感の醸成
- デザインシンキングノウハウの移管による、社内風土の変革
インタビュー
帝人地域包括ケア事業部門 デジタルイノベーション企画推進班 鈴木真吾様(左)、同、上杉研太郎様(左から2番目)、クリプトコンサルティング 島本(右)、同、河野(右から2番目)
河野本日はデザインシンキングについて、帝人様にいろいろとお話を伺いたいと思います。
ワークショップを活用しアイデア創出の一歩先へ
河野新商品や新サービスを創出する時、ユーザーの視点から本質的な課題やニーズへの気づきを持つことが大切な時代になっています。そんな中「デザインシンキング」を活用してアイデアを創出する企業が増えていますことを我々は推奨しています。デザインシンキングは、デザイナーがデザインを生み出す時に用いる思考のプロセスを体系化したものですが、ビジネス上でも有益に活用できる思考法として注目されています。私たちクリプトコンサルティングでもこのデザインシンキング手法を活用して、お客様と新しいアイデアの創出を数多く支援しています。帝人様におかれましても、弊社と共同でデザインシンキングワークショップを開催されましたがいかがでしたか?
上杉様実はこのようなアイデア創出のためのワークショップにはいくつも参加させていただいたことがあります。ただ、どれもアイデア先行になってしまうという問題を抱えていました。せっかく研修で出たアイデアであっても、『実ビジネスではそぐわない』『時間をかけた割にすぐに使えるアウトプットが出てこない』という印象を長く持っていました。
鈴木様確かに。せっかく準備してワークショップをやっても楽しいだけで終わってしまうのではという不安がありましたが、楽しいだけでは終わらせたくないと考えていました。また、デザインシンキングを取り入れてもアイデアが表層的でその場限りで終わってしまうということも多々ありました。ですから、今回のワークショップでは「アイデアのその次まで行く」という点を目標にクリプトコンサルティングといっしょに企画を立て開催させていただきました。
研修は「楽しいだけでは終わらせたくない」と鈴木様
このワークショップにはどのような方が参加されたのでしょうか?
上杉様ワークショップの企画を手掛けた我々は地域包括ケア事業部門で新規事業の企画をやっているので、比較的デザインシンキングは身近にあります。しかし、今回はデザインシンキングに慣れているメンバーばかりでなく、デザインシンキングを初めて体験する人や、研修で実際に提示されているテーマの知識がないメンバーも多数参加しました。
「デザインシンキングをエッセンスとして使えるシーンは多い」と上杉様
鈴木様社員は部長クラスから若手社員まで。社外からもメンバーに加わっていただきました。いろいろなセクションからいろいろなメンバーを集めての実施でしたので、初めてお会いする方も多かったのではないでしょうか。そういった中、軽井沢という会社ではない場所で、1泊2日をかけての参加で、本当にワークショップに貢献できるのか心配する人も多かったと思います。
島本デザインシンキングでは、アイデアの多様性は必要不可欠です。ユーザーの視点に立って共感した上でアイデアを出し、メンバー全員も多様性をもって相手の意見を否定せずにさらにアイデアや意見を出し合っていきますので、集まるメンバーは多様であればあるほど、活発なワークショップが可能になります。
チームごとのディスカッションでは真剣な議論が重ねられた
実際に参加されてみて皆さんの反響はいかがでしたか?
上杉様楽しかったとの声が第一に皆から聞こえてきました。普段繋がりのないメンバーと繋がれたことで今後の業務にも生かされそうだという話も出て非常に好評でした。
鈴木様2日間の研修を通して、別の事業所で働く社員同士でかなり親密な関係を築けたようです。また、仕事に戻ってからも同僚に積極的に話しかけたりするようになり、マインドも変化したとの声も届いています。
上杉様普段、デザインシンキングという言葉に触れることはない人でも、デザインシンキングを“エッセンス”として使えるシーンはたくさんあると思います。アイデアの出し方やまとめ方など、ワークショップで吸収したエッセンスをおのおのの部署に持ち帰って活用していくというマインドセットを感じています。今回は4つのチームを作ったのですが、各チームにそれぞれクリプトコンサルティングのメンバーが入っていただいて、そのチーム内で盛り上げ役を買って出ていただけ、チーム内でのコミュニケーションが円滑に進められました。チームには、部長クラスから若手まで年齢や上下関係も幅広い設定にさせていただいたのですが、その壁をうまいこと取り除いていただいて、円滑にコミュニケーションが取れたのもよかったです。ワークショップが終わってからも、参加メンバー間の交流がずっと続いているという話もあり、社内コミュニケーションの活性化という意味でも「デザインシンキングワークショップ」はとても良い取り組みだったと思います。
鈴木様会社ではない軽井沢という場所で心が解放されている状況でみなさんポジティブに話をするようになったのではないかなと思います。会社に戻った後も話し方やファシリテートの仕方を参考にしたりしてコミュニケーションにも活かしているという話も聞いており、うれしく思っています。
笑顔で写真に収まる「帝人デザインシンキングワークショップ」のメンバーたち
島本良い反響があったこと、私もうれしく思います。帝人様でワークショップを実施させていただいた際には、人の考えに共感するということを大切にしながら、ワークショップを進行させていただきました。スタッフクラスの方、管理職、さらに女性、男性、営業社員など、皆さん様々な方がいらっしゃいましたが、皆で1つ1つのアイデアを大切にしてワークショップを進めていきました。また、自分のチームばかりでなく、他のチームや想定のお客様からも批評をもらい、その中からもっと良くするためにはどうすればいいのか、個人の知識ではなく、参加メンバーの集合知を使って行う“濃い”アイデア創出を体験していただけたかと思います。
ワークショップ当日のアクティビティの中で印象に残っていることはありますか?
上杉様ワークショップの中で「自社の強みは何か」と考えるプロセスがありましたが、今回は他社から参加していただいたメンバーもいましたので、社外の方にも「帝人の強み」について考えていただき、私とはまったく発想と違う意見が出てきて、社の強みを再認識するきっかけにも繋がりました。
鈴木様今回は2日間泊りがけ研修でしたが、はじめは皆さんすごく緊張していましたが、まず、緊張をほぐすところから入っていただけたところは良かったです。ワークショップ開始の最初に自分の好きなことをジェスチャーで当ててもらうというゲームがあり、とても面白く楽しく参加することができ、これで皆の心が一つになれたと思います。また、ワークショップの中ではチームごとにアイデアを出していきますが、途中で行き詰まってしまうこともありました。しかし、躓いた時にはクリプトのメンバーのリードがあり、他のチームのアイデアも収集しながら違った角度で話し合いを進めることができました。
ワークショップで出た新アイデアの実現を目指す
ワークショップで創出したアイデアは、その後利用されていますか? 今後のビジネスや成果に繋がっていきそうですか?
上杉様そうですね、ここはクリプトコンサルティングのワークショップの組み立て方で、すごくうまいところだと思っていました。研修で実際に出てきたアイデアを研修後もクリプトコンサルティングの提案するプロセスに沿って進めていくと、自然とマネタイズまでしっかり考えられます。それもあり、実際に出てきたアイデアもビジネスで使えるものがたくさんありました。
鈴木様当日のアイデア出しだけでかなり使えるものが出てきたんじゃないかな。将来的に社会実装できるようなアイデアになっているものも多々あって、1人ひとりが自分が企画のリーダーになった時にどうすればいいのだろうかという発想でも役に立ったのではないかと思います。そういったところが今もうまく機能しています。
最後に今回創出したアイデアを実際のビジネスにつなげていくために、次のステップとして、必要な取り組みをどのように考えていますか。
上杉様今回参加したあるメンバーは想定されるユーザーに近い方も入れてワークショップを行いましたので、出てきたアイデアはそのままでも十分市場で戦えるアイデアになっているなという印象ではあるのですが、このアイデアをさらによくしていくために想定される実際のお客様に対し、ニーズを確認しながら、アイデアをブラッシュアップしていくということが必要だと思っております。
鈴木様今回出たアイデアはすぐに使えそうなものが多かった。その中でどれが本当に使えそうなのか、ピックアップ(グルーピング)してみたいと思います。また、それぞれグルーピングしたものの価値を明確にし、ユーザーへのヒアリングを今後もすすめていきたいと考えています。
河野本日は貴重なお話をありがとうございました。
(帝人本社にて取材)
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